寝ている間に要注意!口呼吸が引き起こす5つのデメリットとその予防法

ぐっすり眠っているつもりでも、朝起きたときに喉がカラカラになっていたり、口の中がネバついたりしていませんか?それ、もしかすると「寝ている間の口呼吸」が原因かもしれません。
口呼吸は、健康にさまざまな悪影響を及ぼす習慣のひとつです。特に就寝中は無意識に行っていることが多いため、自分では気づきにくく、慢性的な不調の原因になっていることも。
今回は、口呼吸が引き起こす5つのデメリットと、その予防方法についてわかりやすく解説します。
目次
口呼吸がもたらす5つのデメリット
1. 喉の乾燥と痛み
口を開けたまま眠っていると、乾いた空気が直接喉にあたって粘膜を刺激し、朝起きたときに痛みや違和感を感じやすくなります。慢性的な口呼吸は、喉風邪や炎症を繰り返す原因にもなります。
2. 虫歯や歯周病のリスク上昇
口が開いていると唾液が蒸発しやすくなり、口腔内が乾燥します。唾液は歯を守る大切な役割を担っているため、乾燥状態では虫歯や歯周病の原因菌が増殖しやすくなります。
3. 口臭の悪化
唾液には消臭作用もありますが、寝ている間に口呼吸をしていると口腔内が乾燥し、嫌なにおいの原因となる細菌が増えてしまいます。起床時の強い口臭に悩んでいる方は、口呼吸を疑ってみましょう。
4. いびきや睡眠の質の低下
口呼吸は舌の位置が下がりやすく、気道が狭くなることでいびきの原因になります。また、酸素の取り込みが不十分になりやすく、睡眠の質を悪化させ、日中のだるさや集中力の低下にもつながります。
5. 顔貌や歯並びへの影響(特に子ども)
子どもの場合、長期的な口呼吸は顎の成長に悪影響を与え、出っ歯や開咬、顔つきのゆがみなどにも関係します。成長期に正しい呼吸習慣を身につけることは、将来の見た目や健康にも直結します。
口呼吸を防ぐためにできる3つの対策
1. 鼻呼吸を促す環境づくり
鼻詰まりがある場合は、部屋の加湿やアレルゲン対策、必要に応じて耳鼻科の受診などを検討しましょう。鼻呼吸をしやすい環境を整えることが、口呼吸予防の第一歩です。
2. 寝ている間は「口閉じテープ」がおすすめ
市販の口閉じテープを使用することで、就寝中の無意識の口呼吸を防ぎやすくなります。慣れないうちは違和感があるかもしれませんが、多くの方が数日で慣れ、効果を実感しています。

3. 舌や口周りの筋力を鍛える「あいうべ体操」
舌を正しい位置(上あご)にキープするためには、筋力が重要です。簡単にできる「あいうべ体操」は、舌と口まわりの筋肉を鍛え、自然と口を閉じる習慣づけにもつながります。
こんな症状があるなら口呼吸の可能性大!
・寝起きに口や喉が乾いている
・口臭が気になる
・いびきをかく
・朝すっきり起きられない
・日中に眠気やだるさが続く
これらに複数当てはまる方は、寝ている間の呼吸を一度見直してみる価値があります。
まとめ|睡眠中の口呼吸は早めの対策がカギ
口呼吸は、自覚しにくいながらも健康を大きく左右する重要な習慣です。特に就寝中は無防備な状態になりやすく、さまざまな不調の原因になることもあります。
今回ご紹介した5つのデメリットと、予防法を参考に、まずはできることから少しずつ対策を始めてみましょう。健康な毎日と快適な睡眠は、「鼻呼吸」がそのカギを握っています。
医療法人隆歩会 京橋あゆみ歯科クリニック
院長 野田大介