“噛みしめグセ”が歯を壊す?ストレスと歯ぎしりの知られざる関係

仕事や日常のストレスを感じたとき、無意識に歯を噛みしめていませんか?
実はそのクセこそが、歯やあご、さらには体全体に大きなダメージを与えている可能性があります。
今回は、ストレスと深く関わる「歯ぎしり・食いしばり」がどのようにお口に影響するのかを詳しくご紹介します。
目次
歯ぎしり・食いしばりは無意識のストレス反応
「寝ている間にギリギリ音を立てている」「集中していると歯を強く噛んでいる」
そんな経験はありませんか?
これらはすべてブラキシズム(歯ぎしり・食いしばり)と呼ばれる現象で、多くの場合は自覚のないまま繰り返されています。
その背景にあるのは、ストレスや不安など心理的な要因です。
なぜストレスで“噛みしめ”が起こるのか
人は緊張状態にあると、交感神経が優位になり、筋肉がこわばる傾向があります。
その影響であごの筋肉も無意識に収縮しやすくなり、歯を食いしばるクセが出やすくなるのです。
特に、完璧主義の方や、感情を我慢しやすい性格の方ほどこの傾向が強く、知らない間に歯や歯ぐきに大きな負担をかけてしまうことがあります。
歯ぎしり・食いしばりがもたらす影響
一見ささいに見える“噛みしめグセ”ですが、放置しておくとお口の健康にさまざまな悪影響を及ぼします。
① 歯のすり減り・ひび割れ
長期間にわたり強く歯をこすり合わせることで、エナメル質が削れたり、細かいヒビが入ったりすることがあります。
放置すると象牙質が露出し、知覚過敏の症状が出やすくなります。
② 詰め物や被せ物のトラブル
噛む力が強くかかることで、詰め物やクラウンが壊れたり、外れてしまうことも。
せっかく治療した歯が再度トラブルを起こす原因にもなります。
③ あごの痛み・顎関節症
あごの関節に負担がかかると、口を開けるときに痛みや違和感を覚えるようになることも。
これは顎関節症の初期症状であり、悪化すると口が開きづらくなるケースもあります。

歯を守るためにできる対策
自分では気づきにくい「噛みしめグセ」。
でも、少し意識を変えるだけでも、歯へのダメージを減らすことができます。
・日中の「噛みしめチェック」
仕事中や運転中、ふと気づいたときに上下の歯が接触していないか確認する習慣を持ちましょう。
歯は通常、安静時には触れていないのが正常です。
・夜間のマウスピース(ナイトガード)
寝ている間に歯ぎしりをしてしまう人には、歯科医院で作る専用のマウスピースがおすすめです。
歯のすり減りや痛みを軽減し、あごへの負担も減らすことができます。
・ストレスとの上手な付き合い方
根本的な原因であるストレスへの対処も大切です。
適度な運動や趣味の時間、十分な睡眠など、自分に合ったリラックス法を見つけてみましょう。
・定期検診で早めの発見を
症状が出ていなくても、約3か月に一度の定期検診を受けておくことで、歯の摩耗やヒビ、噛み合わせの異常などを早期に発見できます。
まとめ:そのクセ、歯からのSOSかもしれません
歯ぎしりや食いしばりは、「気づきにくいけれど確実に進行するクセ」です。
そして、その背後にはストレスや心の緊張が潜んでいることも少なくありません。
なんとなく歯がしみる、あごが疲れる、詰め物がよく取れる…
それはお口が発する小さなSOSかもしれません。
気になる症状がある方は、ぜひ歯科医院でご相談ください。
大切な歯を守るために、今できるケアをはじめましょう。

医療法人隆歩会 京橋あゆみ歯科クリニック
院長 野田大介








