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歯が痛いのに“異常なし”?大阪市都島区で増える“隠れ歯痛”の正体とは

こんにちは。大阪市都島区のあゆみ歯科クリニック京橋の院長、野田です。本日は、「歯が痛いのに“異常なし”?大阪市都島区で増える“隠れ歯痛”の正体とは」について詳しくご説明いたします。

歯が痛いと感じて歯科医院を受診したのに、「虫歯も炎症も見つかりません」と言われた経験がある方はいませんか?歯に痛みがあるにもかかわらず、原因が明確でない――そうした“隠れ歯痛”に悩む患者さまが、大阪市都島区でも近年増加しています。今回は、虫歯や歯周病では説明がつかない「歯の痛み」の原因について、専門的な視点から解説してまいります。

見た目に異常なし、それでも痛い「非歯原性歯痛」とは

歯が痛い女性の画像

通常、歯の痛みといえば虫歯や歯周病など、歯そのものや歯ぐきに何らかの病変がある場合がほとんどです。しかし中には、レントゲン検査や視診・触診でも異常が見つからないにもかかわらず、患者さまが強い痛みを訴えるケースがあります。こうした状態は「非歯原性歯痛」と呼ばれ、歯科医師でも見落としがちなケースです。原因が歯ではなく、顎関節、筋肉、神経、耳鼻咽喉系、あるいはストレスなど心因性によるものもあるため、診断には慎重な見極めが必要です。

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顎や筋肉が原因?「筋・筋膜性歯痛」

顎のイラスト

近年特に注目されているのが、噛む筋肉や顎の筋膜に起因する「筋・筋膜性歯痛」です。これは、肩こりや緊張状態が続くことで筋肉が硬くなり、その影響が歯に痛みとして伝わってくる現象です。就寝中の歯ぎしりや、長時間のスマホやパソコン作業による姿勢の悪さが原因となって、頬の筋肉やこめかみの筋肉が過剰に使われることで発症することがあります。このタイプの痛みは、冷たい物や甘い物にしみるというよりは、重だるさや圧迫感として現れるのが特徴です。

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神経が関係?「神経障害性歯痛」

歯の神経の画像

神経系の異常が関わっている場合もあります。過去に虫歯治療や抜歯をした箇所の周辺で、しばらくしてからチクチクした痛みが現れることがあります。これは「神経障害性歯痛」と呼ばれ、神経が損傷を受けたことによる異常な信号が、痛みとして脳に伝わっているケースです。症状が長引くことも多く、痛み止めでは効果が見られにくいため、適切な診断と専門的な対応が求められます。

心の影響も?「心因性歯痛」

心の画像

最近では、強いストレスや不安、うつ状態など、精神的な要因から歯に痛みを感じることもあるとわかってきました。実際には歯や顎に何の異常も見られないにもかかわらず、慢性的に「歯が痛い」と感じる状態で、これを「心因性歯痛」といいます。自律神経の乱れによって身体が過敏に反応することが引き金になる場合もあります。このようなケースでは、歯科と心療内科の連携が必要になることもあります。

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見逃されがちな「副鼻腔性歯痛」

副鼻腔炎の説明画像

また、歯とは一見無関係に思える「副鼻腔炎(蓄膿症)」も、上の奥歯に痛みを引き起こすことがあります。上顎の奥歯の根は副鼻腔と非常に近いため、副鼻腔が炎症を起こすとその刺激が歯の痛みとして感じられることがあります。風邪が長引いて鼻の違和感とともに歯が痛むような場合は、この可能性も視野に入れる必要があります。

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正確な診断が重要です

説明する歯医者の画像

このように、歯が原因ではないのに歯が痛いという「隠れ歯痛」にはさまざまな種類があり、的確な診断には豊富な知識と経験が求められます。適切な問診、触診、必要に応じてCTや顎関節の評価なども組み合わせながら、原因をひとつずつ慎重に探っていく必要があります。また、他科と連携して診療にあたる体制が整っているかどうかも、見極めのポイントとなります。

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大阪市都島区で幅広い歯の痛みに対応できる歯医者をお探しなら

あゆみ歯科クリニック京橋では、虫歯や歯周病の治療だけでなく、こうした「隠れ歯痛」にも対応できるよう、丁寧なカウンセリングと多角的な診断を大切にしています。歯だけでなく顎関節や筋肉の評価、さらには全身の健康状態や生活習慣にも目を向けたアプローチで、患者さまの痛みの本当の原因を見極めるお手伝いをいたします。また、近隣の医療機関との連携も行っており、必要に応じて専門医をご紹介することも可能です。「原因不明の歯の痛みで困っている」という方は、どうぞお気軽にご相談ください。

歯の健康を維持するために、定期的な受診を心がけましょう。
以上、大阪市都島区のあゆみ歯科クリニック京橋の院長、野田でした。