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口が臭い朝とさよなら!唾液の力で口内環境を整える秘訣

口臭で手を口に当てている様子

朝、目覚めたときに「口が臭う」と感じたことはありませんか?実は、ほとんどの人が経験するこの現象には、いくつかのはっきりとした原因があります。そして、それに対する効果的な予防法も存在します。

この記事では、朝の口臭が発生する理由を掘り下げるとともに、誰でも実践できる改善方法をご紹介します。健康的な口内環境を手に入れて、気持ちの良い朝を迎えましょう。

1. 朝の口臭の原因は何?

1-1. 唾液分泌の減少

睡眠中は、体が休息状態に入るため唾液の分泌が極端に減ります。唾液は細菌を洗い流し、口内を清潔に保つ重要な役割を果たしますが、夜間に分泌が少なくなることで、細菌が増殖しやすくなります。これが、朝の不快な口臭の一因です。

○唾液の主な働き

・食べかすや細菌を洗い流す

・細菌の活動を抑える

・口内を潤し、乾燥を防ぐ

夜間の唾液不足が原因で、口内環境が悪化するのです。

 

1-2. 口呼吸が引き起こす影響

寝ている間に口を開けてしまうと、口内が乾燥して細菌が繁殖しやすくなります。普段から口呼吸の癖がある場合も、同様にリスクが高まります。

○口呼吸が口臭を生む仕組み

口が乾燥し、唾液の分泌が減少
  ⇒細菌が増殖し、臭い物質を生成
  ⇒朝起きたときに不快な口臭を感じる

口呼吸は、歯周病や虫歯のリスクを高める要因でもあります。

 

1-3. 不十分な口腔ケア

就寝前に歯磨きを怠ったり、舌の汚れを放置すると、細菌が食べかすや舌の表面に付着した汚れをエサに繁殖します。これが口臭の直接的な原因となります。

○特に注意が必要な部分

・歯と歯茎の境目や歯の隙間

・舌の表面に蓄積する「舌苔(ぜったい)」

適切な口腔ケアが、朝の口臭を防ぐためには欠かせません。

舌を出している様子

 

2. 朝の口臭を予防する方法

2-1. 夜の丁寧な歯磨きと舌磨き

寝る前に口内を清潔に保つことで、細菌の増殖を防ぐことができます。

歯磨き:歯ブラシを使って隅々まで丁寧に磨きましょう。特に歯と歯茎の境目は重点的にケアしてください。

舌磨き:専用の舌ブラシを使い、舌の表面に溜まった汚れを優しく取り除きます。

これらを習慣化することで、朝の口臭を大幅に軽減することができます。

 

2-2. 口呼吸を改善する

口呼吸の習慣を直すことで、口内の乾燥を防ぎ、口臭を抑えることが可能です。

○口呼吸を改善する具体的な方法

・日常生活で鼻呼吸を意識する

・夜間に「口閉じテープ」を使用して口が開かないようにする

・鼻づまりがある場合は、アレルギーや風邪の治療を行う

これらの工夫で、口内環境を改善することができます。

 

2-3. 唾液の分泌を促進する生活習慣

唾液の分泌を増やすことで、自然な形で口臭を予防できます。

○唾液を増やすためのポイント

 無糖ガムを噛む:唾液腺が刺激され、分泌が促進されます。

 水分を十分に摂る:口内の乾燥を防ぎます。

 よく噛む食事を心がける:唾液の分泌が活性化されます。

これらの習慣を日々取り入れることで、口臭対策がしやすくなります。

 

3. 改善しても口臭が気になる場合は?

歯科衛生士によるクリーニングの様子

日々のケアを徹底しても口臭が改善されない場合、以下のような要因が考えられます。

 虫歯や歯周病:これらの疾患が進行していると、強い臭いを引き起こします。

 舌苔の蓄積:舌の表面に汚れが溜まっている場合は、舌磨きが必要です。

 ドライマウス(口腔乾燥症):唾液の分泌が慢性的に不足している状態です。

このような場合は、歯科医に相談し、専門的な診察を受けることをおすすめします。適切な治療やクリーニングを受けることで、根本的な原因を解決できます。

 

4. まとめ

朝の口臭の主な原因は、唾液の減少、口呼吸、そしてケア不足によるものです。これらは、日々の習慣を見直すことで大幅に改善できます。

 

今日から実践できる対策

○寝る前に歯磨きと舌磨きを丁寧に行う

○鼻呼吸を意識し、口呼吸を改善する

○唾液の分泌を促す生活習慣を取り入れる

もし対策をしても効果が見られない場合は、早めに歯科医を受診しましょう。適切な診断とケアが、口臭を根本から解消する助けとなります。

健康な口内環境を保つことで、毎朝スッキリとした気分で1日を始められるようになります。

 

院長 野田大介

医療法人隆歩会 京橋あゆみ歯科クリニック

院長 野田大介