良い歯並びと悪い歯並びはここで決まる!影響が出る生活習慣について
目次
お子さまの将来の歯並びは日々の習慣次第!?日常生活に潜む原因と対策をご紹介
歯並びが悪くなる原因として「遺伝」が一般的に考えられていますが、実際には生活習慣が大きな影響を与えていることが多くあります。今回は、あゆみ歯科クリニックが提供する情報をもとに、歯並びの乱れにつながる生活習慣と、その改善方法について解説します。
1. 口呼吸による筋力低下がもたらす歯並びの乱れ
子どもが日常的に口で呼吸をする「口呼吸」が定着すると、口元の筋力が弱まり、歯を正しい位置に維持できなくなることがあります。これは「出っ歯」や「すきっ歯」など、歯列の乱れの原因になりやすいです。鼻呼吸が難しい場合、鼻や喉の問題が隠れている場合もあるため、早めに耳鼻咽喉科や歯科医で相談してみましょう。また、口周りの筋肉トレーニングを取り入れ、口を閉じる力を養うことも効果的です。
2. あごの発達不足:噛む回数が少ない食事がもたらす影響
柔らかい食べ物ばかり食べることで、あごの骨が十分に発達せず、歯が綺麗に並ぶスペースが不足することがあります。食事中に噛む回数が少ないと、歯が正しい位置に収まりにくくなり、出っ歯や受け口が発生するリスクが高まります。よく噛むことは、あごの成長を促し、歯が整った位置に保たれるためにも大切です。食事時には、硬めの食材を使用して奥歯を使って噛む習慣をつけましょう。
3. 頬杖の習慣:顔の左右対称と歯並びへの影響
頬杖をつくと、片側のあごや顔に不自然な圧力がかかり、成長期にある骨や歯の位置に影響を及ぼします。このような圧力が続くと、顔の左右非対称や、歯の傾きが目立ってくることもあります。また、寝るときに片側ばかりを下にして寝る癖がある場合や、うつ伏せ寝も同様に歯並びに影響が出ることがあります。これらの姿勢が習慣化する前に見直しておきましょう。
4. 指しゃぶり:前歯が前に出る「上顎前突」のリスク
小さな子どもの指しゃぶりは通常、成長とともに自然に収まりますが、5歳を過ぎても続くと、前歯が前方に押し出されて「出っ歯」(専門的には「上顎前突」)の原因となることがあります。これは歯列や噛み合わせに影響を与え、さらなる歯並びの問題を引き起こす可能性もあります。子どもが指しゃぶりを自然にやめられるようサポートしつつ、過度に圧力をかけない対応が大切です。
5. 爪を噛む癖が招く歯の移動と歯並びへの影響
「爪噛み」は無意識のうちに歯に負担をかけ、特定の歯が動いてしまう原因になります。歯並びが乱れ、前歯が不揃いになる「叢生(そうせい)」の原因になることが多く、特に歯が生えそろう前の時期には注意が必要です。爪を噛む習慣は、ストレスや緊張からくることが多いため、リラックスできる環境を作ってあげることも有効な対策です。
6. 乳歯のむし歯:永久歯が生えるスペースに影響
乳歯がむし歯になると、早期に抜けてしまい、永久歯が生えるためのスペースが不足する原因となります。乳歯が抜けた部分に隣の歯が傾いてしまうと、永久歯が生えるスペースが確保できず、「歯列不正」を引き起こしやすくなります。乳歯の健康を守るために、定期的な歯科検診でむし歯の早期発見と予防ケアを徹底しましょう。
日々の生活習慣が将来の歯並びに与える影響を見直そう
お子さまの無意識な行動や習慣が、将来の歯並びに大きな影響を及ぼすことは意外と多いものです。特に成長期にはあごや顔の骨の成長が進むため、悪い習慣を早めに正すことが重要です。歯並びの乱れは遺伝的要因だけでなく、日々の生活の中での行動が大きく関係することを意識し、必要があれば早めに歯科医師のアドバイスを受けることが望ましいです。
医療法人隆歩会 京橋あゆみ歯科クリニック
院長 野田大介