痛みを和らげる!自宅でできる口内炎の対処法
口内炎は、小さな傷のような痛みから、食事や会話を妨げるほどの不快感を引き起こすことがあります。痛みがあると、日常生活や仕事、勉強等に支障をきたすことも少なくありません。夜間の痛みが睡眠の質を下げることもありますため、なるべく早くの対処や予防することをおすすめします。
自宅でできる基本的なケア
まずは口内の衛生状態を保つことが大切です。口内炎ができた場合、殺菌作用のあるうがい薬を使ったうがいを習慣にしましょう。特に食後のうがいは効果的で、食べ物の残りや細菌を取り除き、炎症の拡大を防ぐことができます。うがい薬がない場合でも、ぬるま湯に塩を少し加えたうがいは簡単で効果的な方法です。
また、ビタミンB群を含むサプリメントの摂取もおすすめです。ビタミンB2やB6は細胞の再生を促進し、口内炎の治癒を助けると言われています。バランスの取れた食事も、ビタミンやミネラルを十分に摂取することで、口内炎の予防や治療に役立ちます。
市販薬の利用と選び方
薬局では、ステロイド成分を含む塗り薬やパッチタイプの製品が購入可能です。これらの製品は、患部に直接塗布することで炎症を抑え、痛みを軽減する効果があります。薬剤師に相談して、自分の症状に合った製品を選ぶことが大切です。
避けるべき行動
口内炎を触ったり、指で押したりすることは避けましょう。手に付着した細菌が感染を引き起こし、症状が悪化する可能性があります。塗り薬を使用する際には、必ず手を清潔にしてから塗布してください。また、口腔内の清潔を保つため、歯磨きやデンタルフロスの使用も忘れずに行いましょう。
専門医の診察が必要な場合
口内炎が2週間以上続く場合や、症状がひどくなる場合は、歯科(特に口腔外科)や耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。口内炎の症状が歯や口腔内の問題によって引き起こされることが多いため、歯科での診察が一般的ですが、耳鼻咽喉科や内科、皮膚科でも診察を受けることができます。特に、口内炎が治りにくい場合や痛みが強い場合は、悪性の病気の可能性もあるため、早期に専門医に相談することが重要です。
予防と生活習慣の改善
口内炎は予防可能な症状でもあります。規則正しい生活習慣を維持し、バランスの取れた食事や十分な睡眠を心がけることが大切です。特にビタミンB群の摂取は、口内炎の予防に効果的です。また、ストレスをため込まないように注意し、適度な運動やリラクゼーションを取り入れて、精神的な健康を保ちましょう。
口腔がんとの違いに注意
口内炎と初期の口腔がんは外見上似ていることがありますが、口腔がんは硬いしこりや表面のざらざらした感じが特徴的です。自己判断は難しいため、2週間以上続く口内炎や異常を感じた場合は、専門医の診察を受けましょう。
定期的な歯科検診の重要性
口内炎が気になる場合や長期間治らない場合は、気軽に専門医に相談してください。定期的な歯科検診は、口内炎だけでなく、口腔全体の健康をチェックする良い機会です。健康な口腔環境を維持するために、予防歯科や定期検診を活用しましょう。
監修:医療法人隆歩会理事長 歯学博士 福原隆久