歯並びが悪いとどうなる?歯科医師がお答えします!|よくある質問(Q&A)
「歯並びが悪いと見た目が気になる…」そんな悩みを持つ方も多いですが、歯並びが悪いと見た目が気になるだけでなく、実は体の機能面にもさまざまな影響を与えることが知られています。ここでは、歯並びの問題がどのように体全体の健康に影響を与えるか、わかりやすくQ&A形式で解説していきます。これを機に、歯並びの問題が気になる方は、矯正治療を検討するきっかけにしてみてください。
目次
Q1. 歯並びが悪いと噛み合わせにどんな影響がある?
A1. 歯並びが悪いと、上下の歯が正しく噛み合わず、噛み合わせがズレてしまいます。これにより、食べ物を十分に噛むことができず、胃腸に負担をかけてしまいます。噛むことで唾液が分泌され消化が助けられるため、噛み合わせが悪いと消化に時間がかかり、便秘や胃腸障害の原因になることがあります。また、噛み合わせのズレが原因で顎の筋肉が緊張し、肩こりや頭痛が引き起こされることも少なくありません。こうした不調が慢性化することがあるため、噛み合わせの改善は重要です。
Q2. 歯並びが悪いと歯磨きにも影響するの?
A2. 歯並びが悪いと歯ブラシが届きにくい箇所ができ、そこに歯垢や歯石が溜まりやすくなります。このため、虫歯や歯周病のリスクが高まります。さらに、歯周病菌が血流に乗って全身に広がると、糖尿病や心臓病、脳卒中などの重大な病気のリスクも増加する可能性があります。毎日の歯磨きだけでは十分なケアが難しくなるため、歯並びが悪いと口腔内の健康を保つことが難しくなるのです。
Q3. 歯並びが悪いと発音に影響は出る?
A3. はい、特に「さ行」や「た行」など、舌の位置が重要な発音に影響が出ることがあります。歯並びが悪いことで舌や唇が正しい位置を保てないと、発音が不明瞭になりやすいのです。正確な発音が難しくなると、会話がしにくくなり、人前で話す際に不安を感じる原因にもなりかねません。発音がスムーズになることは、自己表現やコミュニケーションのスキル向上にもつながります。
Q4. 歯並びの問題は呼吸にも影響する?
A4. 歯並びが悪い場合、顎の位置や形に影響を及ぼすことがあり、これが原因で口呼吸が増える傾向があります。口呼吸は、口内を乾燥させて虫歯や歯周病のリスクを高めるだけでなく、睡眠時無呼吸症候群の原因にもなる可能性があります。特に子どもは鼻呼吸が難しくなることで、顔の成長や呼吸の仕方に悪影響が出ることがあるため、早めに歯並びの矯正を行うことで健康リスクを減らすことが重要です。
Q5. 歯並びが悪いことで肩こりや頭痛も引き起こされる?
A5. 歯並びが悪くなると、噛み合わせがずれて顎に負担がかかり、顎関節が影響を受けます。これにより首や肩の筋肉が緊張しやすくなり、血行不良が引き起こされ、結果として肩こりや頭痛に悩まされることが多くなります。長期的な肩こりや頭痛が続く場合、歯並びや噛み合わせの見直しも対策の一つとして考えられるでしょう。
Q6. 成長期の子どもにとって、歯並びが悪いことの影響は大きいの?
A6. 特に成長期の子どもにおいては、歯並びが悪いと顔のバランスや顎の成長に影響が出ることがあります。歯が重なって生えることで将来的にさらに歯並びが乱れることもあり、呼吸や食べることにも悪影響が生じます。これにより、睡眠の質が低下したり、集中力が持続しづらくなることも考えられます。早期の矯正治療が、成長に伴う健康や生活の質を保つために大切です。
Q7. 歯並びが悪いことで精神的な影響は?
A7. 歯並びが悪いことは自己イメージに大きな影響を与え、特に子どもの場合、自己肯定感の低下を招くことがあります。また、人前で笑うことや話すことに対する自信が持てず、社交的な場面での不安や緊張が増すことがあります。こうした精神的な負担が長期的に続くと、対人関係や日常生活に影響を及ぼすことがあるため、早めに歯並びの改善を検討することが大切です。
まとめ:歯並びの問題は見た目だけではない
歯並びが悪いことがもたらす影響は見た目にとどまらず、噛み合わせや発音、呼吸、さらには体全体の健康にまで影響を及ぼします。矯正治療は時間がかかるものの、将来的な健康リスクを減らし、生活の質を向上させる投資として捉えることが重要です。歯並びが気になる方は、早めに歯科医に相談し、最適な治療法を見つけることをおすすめします。
この機会にぜひ、歯並びが健康に及ぼす影響を考え、自分の体のケアに目を向けてみてください。
医療法人隆歩会 京橋あゆみ歯科クリニック
院長 野田大介