• 過去の院内新聞

摂食機能障害とその対応について

1. 食べる力を守るために知っておきたい摂食機能障害

高齢になると、「食事を楽しむこと」は毎日の生活を豊かにする大切な要素の一つです。しかし、年齢を重ねることで身体機能が低下し、噛む力や飲み込む力が弱くなることで、摂食機能障害が生じる場合があります。

摂食機能障害とは、食べ物や飲み物を認識する先行期から、胃へ送り込む食道期までの5つの段階(①先行期、②準備期、③口腔期、④咽頭期、⑤食道期)のいずれか、あるいは複数の機能が十分に働かなくなった状態を指します。原因は脳血管障害だけではなく、加齢や身体の衰弱によって咀嚼や嚥下に必要な筋力が低下することでも起こります。症状が進行すると、誤嚥(ごえん)のリスクが高まるほか、栄養不足や脱水、「食事の楽しみ」の低下につながる可能性があります。

当院では、「これまでよりも安全に食事を続けられること」を目標にサポートを行っています。そのためには、ご自宅や施設での観察や環境調整がとても重要です。

日常生活で確認したい観察ポイント

摂食機能障害への対応では、「姿勢」「食事内容」「食事環境や食べ方」の3つの視点から状態を確認することが大切です。

食事姿勢の見直しが第一歩

食事中の「むせ」や飲み込みづらさは、食材の問題だけでなく姿勢が影響していることもあります。安全に食事をするため、次のような点を確認してみましょう。
・テーブルが高すぎる(×) → 身体に合った高さへ調整する(〇)
・足が宙に浮いている(×) → 足裏をしっかり床につける(〇)
・顎が上がった姿勢になっている(×) → 自然な姿勢で座る(〇)
・猫背が強く身体が不安定(×) → 背筋を伸ばして安定させる(〇)

食事内容や環境の工夫も効果的です

毎日の食事環境を少し工夫するだけで、食べやすさが改善する場合があります。
・食事に集中できる環境づくり:静かな場所で食事をすることで改善した例
・一口量の調整:スプーンを小さくして口腔内残留が減少した例
・視線や首の向きの調整:テレビの配置を変えることで飲み込みやすくなった例

これらは特別な設備を必要とせず、日常生活の中で実践できる工夫です。日頃から様子を観察し、その方に合った方法を見つけていくことが大切です。

2. あゆみ歯科クリニックの訪問歯科診療について

あゆみ歯科クリニックでは、ご自宅や介護施設で生活されている方を対象に、訪問歯科診療を行っています。歯の痛みやお口のトラブル、入れ歯の不具合などでお困りの場合も、お気軽にご相談いただけます。

実際に、入れ歯の不調についてLINEで写真を送っていただき、修理が必要と判断したため、その日のうちに訪問対応を行ったケースもあります。当院では、歯科医師と専任スタッフが状況に応じて迅速な対応を心がけています。

お口の健康を維持しながら安心して生活していただくためにも、訪問歯科診療をぜひご活用ください。


訪問診療部 お問い合わせ窓口

・発行元:あゆみ歯科クリニック
・TEL:075-981-6874
・FAX:075-981-6885(担当:住田・松川)
・受付時間:月〜土 9:00〜18:00
・休診日:日曜・祝日
・所在地:〒614-8297 京都府八幡市欽明台西31-8